【タイプ2】ドロドロ血で血行が悪い「リンゴ型肥満・お血(おけつ)」タイプ

ドロドロ血で血行が悪い「リンゴ型肥満・お血」タイプ イラスト:jidcreateteam / PIXTA(ピクスタ)
ドロドロ血で血行が悪い「リンゴ型肥満・お血」タイプ イラスト:jidcreateteam / PIXTA(ピクスタ)

<気になる症状>
主に内臓脂肪型肥満、顔色が暗い、しみが多い、痛みの症状(頭痛、生理痛、関節痛など)、しこり(乳腺症、子宮筋腫、脂肪肝など)、舌の色が暗くお点・お斑(黒い点やしみ)がある

<改善ポイント>

 リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)は内臓脂肪が過剰に蓄積し、ウエストまわりが大きくなるタイプ。比較的男性に多く、一見太って見えないので「隠れ肥満」と呼ばれることも。※簡易な目安:ウエスト周囲径が男性85cm以上、女性90cm以上

 油っこいものや甘いものの摂り過ぎ、慢性疾患、加齢などが原因で、ドロドロ血の「お血(おけつ)」(血行不良)を起こしています。ドロドロ血は血中の脂質(中性脂肪やコレステロール)が高いため、放っておくと脂肪が溜まりやすく、内臓に脂肪がつく「リンゴ型肥満」を招きやすくなります。

 このタイプの肥満は、動脈硬化症や狭心症、脳梗塞、糖尿病といった生活習慣病につながりやすいので要注意。

 油っこい食事は控えて腹八分目を心がける、血液サラサラ食材を積極的に摂るなど、血流をスムーズに保つよう心がけましょう。また、適度な運動を心がけ、身体全体の代謝を上げることも大切です。

<摂り入れたい食材>
●血液サラサラ食材で血流を良く
玉ねぎ、ピーマン、なす、もずく、ひじき、うこん、酢、サンザシ、そば、紹興酒、ひまわりの種 など

【タイプ3】食べないのに太りがち「虚弱」タイプ

食べないのに太りがち「虚弱」タイプ イラスト:jidcreateteam / PIXTA(ピクスタ)
食べないのに太りがち「虚弱」タイプ イラスト:jidcreateteam / PIXTA(ピクスタ)

<気になる症状>
太り気味、痩せにくい、疲労感、息切れ、汗が多い、かぜを引きやすく治りにくい、食欲不振、軟便、下痢、眠くなりやすい、冷え症、腰痛、舌の色が淡く苔が白い

<改善ポイント>

 中医学でいう「気」とは生命活動を支えるエネルギーのこと。「脾胃(ひい)」(胃腸)の働きが弱いと、食事の栄養から「気」を十分に生み出せないので、身体の根本的なエネルギーが足りず基礎代謝が低下しがちになります。疲れやすく、身体を動かすことも億劫に。

 その結果、脂肪を十分に燃焼できず「あまり食べていないのに太る」という状態を招いてしまうのです。

 日頃から疲れやすく、年をとって痩せにくくなった…。そんな人は、このタイプに当てはまることも多いので気を付けて。

 脂肪をしっかり燃焼できる「太らない体質」をつくるためには、体内の気を充実させることが大切。痩せようとして無理に食事制限をすると、さらに気が不足してしまうので注意しましょう。

<摂り入れたい食材>
●脾胃を養い、消化吸収の働きをアップ
きのこ類、山芋、くるみ、ごま、松の実、クコの実、なつめ、赤身肉、りんご、キャベツ、米、落花生、かぼちゃの種 など

■暮らしのポイント

・食事は「腹八分」を心がけ、間食や甘いものは控えめに。
・体内の老廃物を取り除くためにも、毎日のスムーズな排便を。
・適度な水分補給で排尿を促す。飲み物は温かいお茶がおすすめ。
・散歩、ヨガ、水泳、太極拳など、無理のない有酸素運動を習慣に。
・入浴で発汗を促し、体内の老廃物の排出を。

■「きちんと食べる」がダイエットの基本

 中医学では、白米などの炭水化物は「脾胃(ひい)」(胃腸)を養う大切な食材と考えます。脾胃を元気に保つことは、体内の気を充実させて代謝をアップし、肥満の要因となる「痰湿(たんしつ)」(余分な水分や汚れ)の予防にもつながるダイエットの要。痩せるために「食べない」ではなく、きちんと「食べる」ことを大切にして、太りにくい健やかな体質をつくりましょう。

監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

監修:菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。 1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。 主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。
監修:菅沼 栄先生(中医学講師) 1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。1979年、来日。 1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。 主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)、『入門・実践 温病学』(源草社)など。

本記事は、イスクラ産業株式会社監修の中医学情報サイト「COCOKARA中医学」より、一部改変して転載しました

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