澤村は引き続きメジャーでプレーできる可能性が残る中、筒香と有原の2人は厳しい状況に置かれている。
「筒香は左翼、一塁と守備位置が限られる。DHでの起用もあるが、現状のような打撃成績では話にならない。有原は投げられることはわかっているが30歳という年齢がネック。若手との天秤にかけた場合、獲得に手を挙げる球団はないと考えるのが普通でしょう」(MLBアジア地区担当スカウト)
筒香はメジャー2年目となった2021年シーズン、3チーム目の所属先となったパイレーツでまずまずの結果(43試合/打率.268/8本塁打/25打点)を残し、昨季は飛躍も期待されたが低迷。50試合の出場で打率.171(170打数29安打)、2本塁打、19打点という成績で8月にパイレーツから自由契約となった。その後にブルージェイズとマイナー契約を結ぶもメジャーでの出場がないままFAとなっている。
有原は2021年にレンジャーズ入りを果たしたが、怪我の影響もあり目立った結果を残せず。2年間での通算成績は3勝7敗、防御率7.57と苦しみ、筒香とおなじく現在はFAとなっている。
筒香と有原の2人は米国に残るのであれば、メジャー契約がもらえるかも微妙な状況であり、日本球界復帰も現実味を帯びてきている。
「日本復帰となれば筒香と有原は人気銘柄。渡米前のような絶対的存在感はないが、年齢的(筒香が31歳、有原が30歳)にもまだチームの中心となれる。ネームバリューも絶大なので集客やグッズ収入などにもプラス作用がある」(エージェント会社関係者)
「筒香は狭い球場なら本塁打量産も可能。古巣DeNAのハマスタ、巨人の東京ドームが本拠地なら30本前後は打てる。DH制があるパ・リーグでも良い仕事をしそう。有原は大崩れしないので使い勝手が良い。投球術の高さは若手投手に良い手本になる」(在京球団編成担当者)
置かれた状況は三者三様だが、時間は待ってくれない。NPBのキャンプインまでは1カ月を切り、各球団の編成は固まりつつある。国内に復帰する場合には1日も早い決断が求められる。