2月23日は「富士山の日」。富士山の気象は平地とは違い、真夏の富士山の平均気温は、真冬の都心の平均気温と大体同じ。日本一の暴風も。24日は全国的にも北風が強そう。

提供:山梨県立 富士ビジターセンター 2月22日午前9時撮影
提供:山梨県立 富士ビジターセンター 2月22日午前9時撮影

誰かに話したくなる「富士山の気象 豆知識」

2月23日は「2・2・3」と数字が並ぶので、「ふ・じ・さん」の日。
富士山の豊かな自然などを後世に引き継ごうと、山梨県や静岡県が定めたものです。
富士山といえば、日本一の山だけあって、気象の面でも特徴がたくさんあります。
【雪】
富士山といえば、山頂に雪をかぶった景色(上記の写真)が美しいですよね。
気温が低い所だけあって、かなり早い時期から雪が降り、遅い時期まで雪が残ります。
『富士山の初冠雪』は、甲府地方気象台で観測していて、「夏が終わった後、甲府地方気象台から富士山を見て、山頂付近が初めて積雪などで白く見える」と、『初冠雪』となります。
ここで「夏が終わったかどうか、どうしてわかるの?」と思った方もいらっしゃるはず。
実は『その夏、最も高い最高気温が観測された』がポイントで、最も高い最高気温を観測した後に、雪で白く見えると、初冠雪となるのです。
ちなみに、最も早い『富士山の初冠雪』は、2008年8月9日と、真夏の真っ盛り。
この時は、甲府で最高気温が35度9分の猛暑日でしたが、夕方、大気の状態が不安定になり、富士山頂にはひょうが降って白く積もったことで「富士山の初冠雪」が観測されました。
【気温】
高い山ほど気温が低いのは御存知だと思いますが、富士山頂の気温は、レベルが違います。
平年の値でみますと、富士山頂の真夏(7月下旬~8月上旬)の平均気温は、6度くらい。
実は、東京都心の真冬(1月下旬~2月上旬)の平均気温が5度くらいなので、気温で比べると、真夏の富士山頂=真冬の東京都心と言えるのです。
真夏の富士山と言えば、登山シーズンで大勢の登山客が訪れますが、真冬の都心と同じくらいの気温ということを頭に入れて、服装などを準備していただきたいものです。
【風】
日本一の山といえば、風のレベルも桁違いです。
周辺に他の山がなく、独立してそびえている山なので、風が強いのは想像できるかと思いますが、富士山の山頂で観測された『最大瞬間風速』は、秒速91.0メートルで、もちろん全国1位の記録です。
1966年、昭和41年9月25日に、台風によってもたらされたもので、時速に直すと、327.6キロ!
風をさえぎるものがないので、登山の際は、強い風に十分な注意が必要です。

24日水曜日 全国的に北風強まる 冬の装いで

そして、24日水曜日は、全国的にも北風が強くなるでしょう。
予想天気図がこちらです。

日本付近は、西に高気圧、東に低気圧といった「西高東低」の「冬型の気圧配置」になるでしょう。
全国的に、今日よりも北よりの風が強まりそうです。
強い風によって、日本海側は、雪だけでなく、ふぶきになる所もあるでしょう。
見通しが悪くなりますので、車の運転は、十分な注意が必要です。
晴れる太平洋側も、日差しの暖かさより、風の冷たさが勝るでしょう。
体感的には、下の予報の気温の数字よりも、寒く感じられそうです。
東京は11度まで上がる予想ですが、体感的には、昼間もひと桁でしょう。
そろそろ春の装いをしたい時期ですが、まだまだ冬の装いでないと、寒そうです。
お出かけの際は、マフラーなどで首元をしっかり守って下さい。