洗濯指数から始まり、90年代に入るとさらに進化していった。
「90年代になると天気予報の精度が高まってきました。また、気象予報士制度が気象業務法の改正によって平成6年度に導入され、96年から気象予報士がお天気キャスターをやるようになったんです。そのころから天気予報だけでなく、例えば夕方の報道番組の中で短いコーナーとして報じるようになりました。天気予報がより生活情報っぽいものに変化していきました。例えば、いまの季節だと乾燥対策だとか、いろいろな情報を天気予報のコーナーが発信し始めたんです」
そんな変化があった90年代に、森田さんが担当した番組では、新たに「指数」ネタを発案したそう。それが「ババシャツ指数」だ!
「私が出演していたTBSの夕方の番組では『ババシャツ指数』というネーミングで、翌日の気温から指数として報じていました。90年代に流行った言葉、ババシャツですよ(笑)!、ネーミングの面白さから何年か続けていきましたが、いまはババシャツという言葉はよくないだろうと思います(笑)」
天気予報の情報が細かくなっていった理由については「放送時間が関係している」と話す。
「夕方のニュース番組の放送時間が90年代から1時間、2時間……と増えていきました。そこで各局、いろいろなチャレンジをしたんですが、2000年代になってから2時間くらいの枠が定着してくるんです。いま、夕方のニュース番組だと『Nスタ』は16時から19時まで3時間やっていますからね」
ニュース番組の長時間化に伴い、天気予報も枠を埋める大事なコンテンツになっていったというわけだ。
「長時間の枠ですが、突発的に起きる事件や事故、災害などの対応をするためには生放送化していくしかないわけです。生で対応できる情報とは何かと取捨選択していくと、天気予報+天気に関する情報となる。天気予報だけを伝えると2~3分程度のものですが、それに情報をプラスしていく。私はいま夕方のニュース番組では、1つの天気予報の枠で約5分間もらっています」