家族のお話し三篇歌を収録したニューシングル『逆上がり』をリリースしたばかりの松尾よういちろうが、同じ井乃頭蓄音団のメンバーである大貫(b)と2人で、10月3日に原宿LIVE NOTE cafeにて“バラ売りシリーズ”第2弾ライブを開催した。
問題作を次々に生み出しているロックバンドとして、耳の早いロックファンから密かな注目を集めつつある井乃頭蓄音団だが、先月に引き続いて行われた“バラ売りシリーズ”の第2回は、フロントマン 松尾よういちろうと大貫が出演。2部構成の後半からはサポートドラマーの岸本も加え、“松尾カラー”と呼ばれる橙色のジャケットで揃えた3人で、本格派ライブカラオケハウスであるLIVE NOTE cafeを舞台に、ゆったりとアットホームな雰囲気のアクトを繰り広げた。
ステージでは、最近のバンド編成ライブではめっきりご無沙汰となっていた「公衆便所で」や、名曲「親が泣く」をマイナーコードでリアレンジしたフォークバージョン。松尾が敬愛するアーティスト ジャッキー・チェンの「英雄故事」や「東方的威風」のカバーなどファン垂涎の選曲と、ステージと客席が隣接したこの会場ならではの親近感のあるMCで、集まった観客を何度も爆笑させていた。
しかし、この日一番の見所は、先日行った新企画 歌作りプロジェクトAの抽選で強制参加となった一般客 鈴木雅章氏との曲作りの末、完成した新曲「うつけ者」の初披露だろう。
飲む打つ買うの3拍子が揃った鈴木氏の友人で、ミュージシャンだったが耳を悪くしてサラリーマンに転身し、やがてうつ病を患った男の話を、松尾の爪弾くなごやかなアコギの調べに乗せて綴られていく同曲。会場には鈴木氏の姿もあったが、「うつけ者」が演奏されている間、ステージの松尾をじっと凝視したまま、同曲を受け止めるように聴いていた真剣の眼差しが印象的だ。
さらに、終盤には冒頭で紹介した「逆上がり」、そして独自の解釈を加えた日本語詞が絶賛されている「カントリーロード」と続けて感動を呼べば、最後はまさかの「スメルズライク北朝鮮」で台無しのクライマックスへ。“自ら作り上げたものを自ら壊す、これぞ快感!”と胸を張りながらアンコールにも応じ、大団円でイベントを締めくくった。
なお、井乃頭蓄音団は、本日10月4日も下北沢MOSAiCで開催される【歌心が爆発する夜 vol.11】に出演することが決定している。
◎YouTube「『逆上がり』 松尾よういちろう と 井乃頭蓄音団」
http://youtu.be/rUssqVb01mM
◎井乃頭蓄音団 ライブ情報
【歌心が爆発する夜 vol.11】
10月4日(金) 下北沢MOSAiC
【MINAMI WHEEL2013】
10月14日(月・祝) 大阪・アメリカ村サーキット型フェス
【下北沢Que19周年記念イベント~うだつをあげろ!~】
10月15日(火) 下北沢CLUB Que
(松尾ソロ)
【一木祭2013】
10月20日(日) 大分 NBU日本文理大学
【パンダの日帰り温泉旅】
11月2日(土) 綱島温泉・東京園
(お昼のライブ / 松尾ソロ)
【shimokita round up6】
11月4日(月・祝) 下北沢ライブハウス10会場+α
【井乃頭蓄音団バラ売りシリーズ3】
11月7日(木) 原宿LIVE NOTE Cafe
(ジョニー&大貫)
井乃頭蓄音団 関西初ワンマンライブ【冬一番】
11月24日(日) 京都 磔磔(たくたく)
OPEN 16:30 / START 17:30
前売予約 2500円 / 当日券 3000円(1ドリンク別)
スペシャルゲストあり
オープニングアクト:カルマセーキ
前売り予約受付等詳細:http://inokashira.jp/
【井乃頭蓄音団バラ売りシリーズ4】
12月5日(木) 原宿LIVE NOTE Cafe
(松尾&ヒロヒサカトー)