

AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:コミュニケーションの取り方がわからず、人間関係が面倒になっています。40代になってますます対人関係の難しさを感じています。仕事での最低限の会話すら面倒になり、できるだけかかわらないようにしています。相手は「急に何?」と思っているかもしれませんが、どうしたらいいのかわかりません。(女性/医療職/43歳/やぎ座)
A:やぎ座には本当、共感しかありません。こんなこと書いたら全やぎ座を敵に回しそうですけど、やぎ座はね、死ぬ直前まで思春期みたいなところがあります。自分でも「え、こんなことで傷つくのか」というところで傷つくんです。
接客とか仕事とか、なりきってやる役割があればまだいいんですが、「素の自分」でコミュニケーションしろと言われるとどうしていいのかわからない。バーベキューも「肉を焼く係の人」としてなら参加できるんです。仕事があると自分の居場所がある感じ。でも「好きにしていいよ」と言われると「だったら家で誰にも会わないで閉じこもっていたい」って思ってしまう。
でもそんなやぎ座の人たちにお伝えしたいのは、コミュニケーションの善し悪しを決めるのは、実は自分じゃないかもしれない、ということです。このご相談に答えている僕自身がコミュニケーションははっきり言って苦手。でも、下を向いてボソボソ話す人とは異様に気が合うんですね。
コミュニケーションが苦手な人は、同じような人とすごく引き合う。気が合う人とか心を開き合える人って、10人会って1人いれば御の字です。その上で、人と話すのが苦手な人に二つアドバイスを送りたいと思います。
一つ目は、自分が会ってほっとする人や、安心感を抱く相手を思い浮かべて、その人と笑顔で話しているイメージを持ってほしいんです。アイドルとかタレントだと妄想に走っちゃうから、実際にお会いしたことがある人のほうがいいです。目的は顔のこわばりをなくすため。コミュニケーションに苦手意識があるとどうしても顔がこわばってしまう。準備体操として笑顔のイメージを作りましょう。