今回のWBCに“万全の状態”で迎えたのは、その体格を見ても一目瞭然だ。
「MLBのシーズンは長丁場なので、1年を乗り切れる身体でシーズンインする選手も多い。開幕直後は多少、身体を絞りきれてなくとも勝負どころでベストコンディションにすれば良い。各球団の主力選手ならば暗黙の了解で許されている考え方です。大谷もそのクラスの選手だが、来日時の身体を見てもコンデションは完璧。WBCへ向けて仕上げてきていた。お尻から太ももにかけての盛り上がりを見てもらえればわかります」(MLBアジア地区担当スカウト)
また、打撃や投球の技術向上にも余念がない。メジャーリーグに移籍してからは今季で6年目となるが、心・技・体がかなり高いレベルで揃いつつある。WBCでの活躍から今季はさらに一段レベルアップしたプレーを米国でも見られるかもしれない。
「今春キャンプのバッティング練習では、強烈な打球とともにレフト線へ落ちる打球が目立った。ポイントをより身体に近づけても打ち返せるスイングスピードとバットコントロールが上がったから可能になったのでしょう。イチロー(元マリナーズなど)が安打を量産した時と似たような打球。これにパワーがあることを考えれば、レフトポール際への本塁打も増えそう」(MLBアジア地区担当スカウト)
「(投手としては)三振を取れるのが強みなので、タイブレークもある短期決戦のWBCでは抑え投手での起用も噂されているほど。試合数が多く、本塁打というインパクトがあるので打者の印象が強い。しかし米国では投手として最高レベルの評価をされており、今季はア・リーグのサイ・ヤング賞候補と言われている」(在米スポーツライター)
今オフにはFAとなることから去就も注目されているが、シーズンで活躍することができれば、給料の面でも“トップ”になることが予想される。大谷が目標とする「世界一の選手」になる日が実際に近づきつつあるのは間違いないだろう。