たくらみ低学年(小学1・2年生)クラスが取り組む「外来生物」プロジェクトは調査フェーズに突入です。
「今から調査用のワークシートを配るで」
これからどんなことをするのか、子どもたちは配布物を不思議そうに眺めます。
表紙をめくると、そこには京都市内で増えていると思われる外来生物の一部が掲載されていました。
アライグマ、ヌートリア、ソウシチョウ、ミシシッピアカミミガメ、チュウゴクオオサンショウウオ、オオクチバス、セイヨウオオマルハナバチ、アメリカザリガニ……。
これらの生き物の中で、自分が一番気になったものを選び、調べ、考えていくのが次なる課題です。
「家でずっと飼ってるから、僕はアカミミガメにするわ!」
「アメリカザリガニが一番気になるねんなあ……」
「やっぱりチュウゴクオオサンショウウオかな。前に鴨川で本物を見たし」
「うーん、迷うけど、オオクチバスにしようっと」
それほど迷うことなく、たくらみキッズは自分が調べたいものを決めていきます。
そんな中、クラス唯一の女の子であるKちゃんが私に質問してきました。
「ここ(ワークシート)に載ってないウーパールーパーでも良い?」
情報が少ないのを承知の上で、どうしてもあのユニークな生き物を調べたいようです。その心意気やよし、です。
自分たちの身の回りでどんな外来生物が増えているのか、その要因や背景、生態や影響についてポスター1枚にまとめることが本プロジェクトの最終ミッションです。
そのため、今回の調査にあたり、私は以下の5項目を設定しました。
(1)どんな特徴をしているか?(姿かたち、餌など)
(2)まちのどんなところをすみかにしているのか?
(3)日本にやってきたきっかけは?
(4)増えるとどんな良くないことが起こるのか?
(5)調べていて驚いたことや不思議に思ったことは?
子どもたちはやる気まんまんといった様子で、早速教室にある本や図鑑で情報を収集し始めます。
調査を進めていくと、大人の私も知らなかった事実が次々に明らかになってきました。