

「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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12月16日、ローソンはKDDI(au)と資本業務提携しました。通信会社との提携は、NTTドコモとの資本業務提携に次いで2社目となります。
ローソンはオープンプラットフォーム戦略と称して、さまざまな分野の企業と、お客さま目線で多様なサービスを展開することに注力しています。
今回、「au WALLETポイント」がPontaポイントに統一されることも決まりました。合わせた会員数は1億人超。決済分野でも連携し、ポイント付与額は2千億円以上になる見込みです。
共通ポイント事業でも、ユーザーのみなさまにとって更に便利でお得なチャレンジができそうです。たとえば、1万歩を歩いた方に栄養ドリンクの情報を届けるといったことも実現可能です。
また、通信会社が持つ技術で、お客さまと加盟店双方の利便性を高めたいとも思っています。たとえば、ローソン氷取沢町店(横浜市)で2019年8月から取り組んでいる深夜省人化実験では、「QRコード認証」「顔撮影」「入店カード」のいずれかで入店し、支払いはスマホレジと自動釣り銭の機能が付いたセルフレジを通します。
深夜に働く人を減らせる一方で、アルコールやたばこなどは販売できないといった課題もありました。ここにテクノロジーの力を使えば、非対面で年齢確認することも難しい話ではなくなります。
決済は、お客さまにとって一番便利でお得なものを使用していただければと考えています。これまで通りauペイ、d払い、LINEペイ、メルペイ、PayPay、クレジットカードなどキャッシュレスサービスをしっかり展開していきますし、もちろん現金もOKです。
デジタルの力で目指すのは、便利でお客さまも働く方も笑顔になれるハートフルなお店です。
※AERA 2019年12月30日-2020年1月6日合併号