人気YouTuber水溜りボンドのチャンネル登録数は、現在407万超。2015年1月1日かから現在まで、毎日動画をアップし続けた結果だ。二人にとってYouTubeは、最強のステージだという。
* * *
「マーケティングとして、パイが大きい下の世代を狙える人はすごい。僕らはその能力に欠けていて、自分たちがおもしろいと思ったことしかできない。なら、自分たちの土壌は自分たちでつくるしかないと思ったんです」(トミー)
過激なことをすれば、たくさんの人が見てくれるかもしれない。だけど、そんな「ずる」もしなかった。
「読み違える瞬間はあるかもしれないけれど、モラルを持ってやってきた」(カンタ)
はっきりとブレークのきっかけになった動画があるわけではなく、コツコツと積み上げるタイプのYouTuberを自任している。登録数は毎年100万ずつ増え、今年に入って400万を超えた。
昨年はプロ野球のベイスターズ対スワローズ戦の始球式にトミーが登板。今春はSHIBUYA109のシリンダー広告に、YouTuber3組と登場。平成から令和になった瞬間の映像としてテレビでくり返し流され、YouTubeを見ない人にも知ってもらう機会が増えた。
知名度が上がるにつれ、出先で声を掛けられることも増えた。だが、撮影やプライベートを邪魔されることはほとんどない。
「サングラスの男性が『おい!』って寄って来て、『調子に乗ってるじゃねえか』ってボコボコにされると思ったら、『いつも見てます』って」(カンタ)
「作品を見て、ちゃんとリスペクトしてくれているんだと思います。もしかしたら、ぼくらのスター性が低いということかもしれないけど(笑)」(トミー)
再生数をたたき出すコツも掴んできたのでは?
「1千万再生を出す秘訣みたいなものは、誰も知らないと思います」(トミー)
「やっぱり、めちゃくちゃ難しいんですよ」(カンタ)
YouTuberであり続けるために、「誰も考え付かないことを考えていくほかはない」という。
ある企画で数字が取れたら、次もそれを狙ってしまいがちだ。だが、その道を選んだ途端に、つまらなくなる。