例えば釜石市は、現在の人口は紫波町と変わらない3万人強ですが、新日鉄釜石の全盛期には8万人に及ぶ人口がありました。それが震災前(!)に減少し続けて3万人になっているのに、被災後、震災前と同規模の公民館の建設に走っております。8万人の人口を前提とした施設なので、はたから見ると釜石市の人口は8万人に戻る、と本気で考えているとしか思えません。5万人の人口増加……あり得ないじゃないですか。
ここには皆様の貴重な税金がぶち込まれているんですよ。他人ごとではありません。果たしてこれが本当の復興なのでしょうか。3月11日にあたり、メディアが伝えるべきはこの点なのではないのかと強く思うわけであります。
※AERA 2019年3月25日号