J.Y. Park/1972年韓国ソウル生まれ。JYPエンターテインメントのチェアマン、プロデューサー、アーティスト。JYPはK-POPを代表する企業。TWICE、2PMなどが所属(撮影/伊ケ崎忍)
J.Y. Park/1972年韓国ソウル生まれ。JYPエンターテインメントのチェアマン、プロデューサー、アーティスト。JYPはK-POPを代表する企業。TWICE、2PMなどが所属(撮影/伊ケ崎忍)
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AERA 2019年3月4日号より
AERA 2019年3月4日号より

 ソニーミュージックと、韓国大手芸能事務所 JYPエンターテインメントが手を組み、ガールズグループを誕生させる。総合プロデュースを務めるのは、 TWICE、2PMの“生みの親”のJ.Y. Parkだ。

【2PMの“生みの親”J.Y. Parkの経歴はこちら】

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──今回発表された「Nizi Project」の構想はいつからあったのでしょうか?

 具体的に社内で話をし始めたのは、2年ほど前でした。このプロジェクトは2010年に打ち立てた「未来に向けた3段階計画」の“第3段階”のうちの一つです。

「未来に向けた3段階計画」とは、「第1段階は韓国のコンテンツを海外に輸出する、第2段階は海外の人材を発掘し韓国のアーティストと組み合わせる、第3段階は我々のノウハウを使って海外で人材を育成し、プロデュースして送り出す」というステップのことです。

──第2段階の初の事例がタイ系米国人である2PMのニックンですね。そして、GOT7、日本人3人とCHINA-TAIWAN1人を擁するTWICEと続きます。

 2PM、GOT7に続き、2年ほど前、TWICEが日本でデビューを果たし、様々な活動をすることが出来ました。「アーティストの個性を生かして、コンテンツを作る」というJYPの一定のやり方が日本市場で通用することが証明されました。

 これが第3段階へシフトするきっかけとなったのです。“第3段階”を通じてより多くの夢を持った子どもたちに出会えると思うので、とても楽しみにしています。例えば、20年以上ピッチャーをしてきた選手がいるとします。丁度ピッチングを教えたいと思っていた彼の前に素質を持った子が現れたら? それほど幸せで、ワクワクする瞬間はないでしょう。

 そこには国籍の違いも人種の違いもない。ただ「教えたい」という人と「学びたい」という人のピュアな感情があるだけです。私はプロジェクトを通じ、夢に溢れた子どもたちの情熱を感じられる喜びに、今から心をときめかせています。

──これまでも日本で2PMや、TWICEを成功させてきました。日本の音楽市場の魅力はどこにあると感じていますか?

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