エンゼルス・大谷翔平
エンゼルス・大谷翔平
この記事の写真をすべて見る

 今オフにフリーエージェント(FA)となるエンゼルスの大谷翔平。新たな契約は北米スポーツ史上最高額となる6億ドル(約820億円)という途方もない額になるとも予想されている。

【写真】阪神が断った! 来日のプランがあった「超大物助っ人」はこちら

 そして、契約の金額もさることながら、大谷の去就にとって重要となるのが「どのチーム」でプレーするかだ。そういう意味でも渡米後から在籍し、今季で6シーズン目となるエンゼルスの成績も大谷の今後に影響してくるのは間違いない。

 だが、エンゼルスは2014年以降プレーオフには一度も進出できておらず、「ヒリヒリするような9月を過ごしたい」 と勝てるチームでのプレーを希望している大谷にとっては、愛着があるとはいえ、残留するかは難しいところ。状況次第ではシーズン途中のトレードさえも噂されている。

 そこでシーズンが開幕してから約1カ月が経ったが、ここまでのエンゼルスの戦いぶりから今季の“今後”を占いたい。

 まず、4月30日時点(現地時間)で所属するア・リーグ西地区では15勝14敗で首位のレンジャーズから2.5ゲーム差の3位につけている。

 現在は大谷が所属していることから、エンゼルスの試合を見ているファンも多いと思われるが、よく指摘されるのがエンゼルスの中継ぎ陣の弱さについてだ。だが、実際に数字を見てみると、先発陣の防御率が4.40とリーグ16位(30チーム中)なのに対して、リリーフ陣の防御率はリーグ8位の3.13と数字だけみると決して悪くない。

 顔ぶれを見ても現在チームトップの6セーブをマークしているカルロス・エステベス(13試合登板、防御率1.32)、かつてソフトバンクに在籍したこともある左腕のマット・ムーア(13試合登板、防御率1.26)、アンドルー・ワンツ(8試合登板、防御率0.79)と安定した投球を見せている投手が複数おり、他にも昨シーズン49試合に登板して防御率2.48と結果を残したジミー・ハゲット、メッツ時代の2021年に65試合で防御率0.95をマークしたアーロン・ループも在籍している。ハーゲット、ループは今季まだ数字は悪いが、まずまずの陣容が揃っていると言っていいだろう。ただ、開幕から抑えだったホセ・キハダが不調で早くも役割が変わるなど、まだまだ勝ちパターンを確立できていない。この辺りは、フィル・ネビン監督の手腕も重要となってきそうだ。

次のページ
打線の顔ぶれも悪くない?