個人的にプンプンしながら、今度は趣味や得意分野を「人に教える」系のマッチングサイトを物色。楽器やスポーツ、ビジネススキルなどの個人コーチができる「サイタ」は有名だが、中高年会社員が副業として狙うなら「ビザスク」も注目だ。

 普通の会社員が、企業などのアドバイザーになれるマッチングサービスで、同じ業界に長く身を置く人が求められているのがポイントだ。

「長く業界で働いてきた人の知見や経験が武器になります」(同社執行役員の田中亮さん)

 マッチングが成功すると、1時間の「スポットコンサル」が実現。報酬はアドバイザーが設定できて、1時間5千円から。アドバイザー登録者5万人のうち70%が副業だ。月間1千件以上の案件があるという。

 昨年3月にアドバイザー登録し、約20の案件をこなした金山直志さん(37)は、15年間、大手ゼネコンなど数社で働いた。依頼者は建設業界でビジネスしたいIT企業など。現場での課題や業界の構造といった、内部の人の「当たり前」が、価値を持つ。

「長く同じ業界にいるので、自身の日常的な仕事の仕組みなどを客観的に考える機会も少なかった。仕事への自信も生まれ、自分のキャリアアップにもつながっていると思います」

 さて、自分の副業就活のほうは、クラウドソーシングの「ライター急募」ばかりやってくる。ちぇー。(ライター・福光恵)

AERA 2017年12月18日号