2015年、アイコンにも様々な動きが
2015年、アイコンにも様々な動きが
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 もはや生活に欠かせないSNS。そしてSNSに欠かせないものといえば、アイコンだ。2015年は、アイコンにも様々な動きがあった。

 ツイッターでもフェイスブックでもLINEでも、「私」を示す画像の登録が求められる。無味乾燥な影法師のままでは愛想がない。キメすぎな自分の写真を載せるのも気がひける。仕方なくペットやぬいぐるみの写真でお茶を濁す。そんな現代の「アイコンどうするか問題」に見事に解決策を示したのが、サンリオのキャラクターふうのアバターを自作できる「ちゃんりおメーカー」だった。

 もともとはサンリオピューロランドで、オリジナルのちゃんりおを作った来園者に特典をつける夏のプロモーション企画だった。あまりの人気ぶりに、8月末までの予定を延長し、ハロウィーンやクリスマスのパーツも追加。7月から現在まで、のべ1900万回利用されている。

 今年はほかにもアイコンまわりで目立った動きがあった。6月、米連邦最高裁が同性婚を認める判決を発表。フェイスブックのアイコンにはたちまち、LGBTを象徴するレインボーカラーがあふれた。フェイスブック公式機能として、ユーザーのそれぞれのアイコンに虹色を重ねられる機能が公開されたのだ。

 続いてパリの同時多発テロでは、犠牲者への哀悼を意味するフランス国旗のトリコロールカラーを重ねる機能が採り入れられ、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOらのアイコンが3色に染まった。

 それに対して「違和感がある」「シリアやイラクでもテロは起きているのになぜパリだけ?」などの声がSNSであがり、大論争になった。

 わずか1センチ四方。SNSの世界では、この小さな窓が自分と世界をつなぐ大きな役割を果たしていることだけは、確かだ。

AERA 2015年12月21日号より抜粋

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