転職における「35歳限界説」は過去のものになりつつあるようだ。企業がいま欲しているのは、スキルをすぐに生かせる35歳以上の即戦力だ。

 リクルートキャリアの転職情報サイト「リクナビNEXT」の原田芳江副編集長によると、いま企業が求めている能力は、40、50代が持っている確率が高いものだと分析する。アエラのアンケートからも、「自ら課題を設定し、解決できる」「コミュニケーション能力があり、社内外で人脈を築ける」など、若手では獲得しにくい能力が求められていることがわかる。

「企業が求める能力が高度化、多様化している。特に中途採用者に求められているのが、利害交渉能力、変革推進能力、コーチング能力、問題解決能力。これらの能力は社会人経験のなかで培われる能力なので、結果として40、50代の人材に注目が集まるのです」(原田氏)

 転職成功のカギのひとつは、他社が欲しがるほどの高い能力を身につけられているかどうかだ。

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