日本の素晴らしさを示す話はたくさんある。インターネットで、そうした情報は格段に集めやすくなった(撮影/写真部・東川哲也)
日本の素晴らしさを示す話はたくさんある。インターネットで、そうした情報は格段に集めやすくなった(撮影/写真部・東川哲也)
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 今、「竹田研究会」の講演会が人気だ。旧皇族・竹田宮の末裔で、明治天皇の玄孫(孫の孫)の竹田恒泰さん(37)が開く講演会で、内容は天皇を理由に日本のすばらしさを説くというもの。しかしそのテーマとは裏腹に、会場はお笑いライブのような和やかな雰囲気で、若者の姿も見える。この会に多くの人が集まる背景を、竹田さんに聞いた。

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 いま、国内で戦後初の「日本ブーム」が起きています。若者を中心に、自分の国のことをもっと知りたいと思っている人が増えている。日本について知ることは、すなわち皇室について知ることです。竹田研究会の参加者が増えているのも、そうした流れに沿ったものだと思います。

 大きなきっかけが、東日本大震災でした。天皇、皇后両陛下が被災者を励まされる姿をみて、「ああ、天皇ってこういう存在なんだ」と理屈抜きでわかった人が多かったのではないでしょうか。それで、皇室への関心が高まった。さらに領土問題も重なり、温和な日本人もさすがに愛国心に火がつきました。

「愛国」と口にすると右翼という認識が戦後、長く続きましたが、やっと、「日本が好きだ」と言えるようになってきた。自分の国を愛し、誇りに思うのは当然のことです。国民の自尊心が高まれば、もともと高い日本の生産性はもっとアップし、輝かしい時代を迎えるはずです。

 日本は右傾化していると言われますが、大きく左に傾いていたのが真ん中に戻ってきているとみています。

 皇室が尊いのは、血が尊いからではありません。国の統治者となった家系が2千年以上、男系で125代も続いてきた、万世一系の歴史の重みが尊いのです。尊い血があるなら卑しい血もあるのかという議論がありますが、血の尊卑ではないのです。

 竹田研究会では、政界も含め、いろんな場で活躍する若者を育てたい。人を育成することで、自分の国を誇りに思う日本人をますます増やせると思っています。

AERA  2013年10月7日号