ここのところ円安の影響もあってか、日本に来る外国人観光客が増えてるという。彼らは日本に来て何を買って帰るのか。観光地の王道、浅草で実際に聞いてみた。
浮世絵Tシャツなど、日本人から見ると「コレジャナイ」感はあるものの、仲見世は外国人が好きそうな和物みやげの宝庫。実際に通りを歩いている外国人観光客も多い。さぞや買っているだろう…と思いきや、これが意外とそうでもない。よく見ると、ただの「ジャスト・ルッキング」で手ぶらの人の多いこと。袋をぶら下げている人を中心に、片っ端からつたない英語で「YOU、何買いに?」を聞きまくる。
「たまたま見つけた日本の神様の置物よ」と、けっこうデカい七福神の置物を見せてくれたロシア人女性や、「日本のタペストリー。そこで買ったの」と、「浅草」の文字が入った壁掛けを見せてくれたカナダの奥さまなんかも、いるにはいた。でも、買い物をしている人が多いのは、むしろ仲見世まわりに延びた地元商店街。安い衣類やら、雑貨やら、包装なしでレジ袋に入れたおみやげをぶら下げる外国人観光客が目立つ。
たとえば、キュウリの一本漬けをかじりながら、人けの少ない浅草寺裏の商店街を歩いていたオーストリアの女性。
「私の国では見たことない日傘を買いました。980円で安いし、小さく折り畳めるところもいいでしょ」
また米テキサス州の男子大学生は、ユニクロでセールになっていたTシャツを買った。
「アメリカにもユニクロはあるけど、1千円で買えるものは少ないから」