勢いよくスタートしたはずの橋下新党「日本の維新の会」が、早くも失速しかけているという。ある報道番組の調査では支持率が半減、ブログの反響も以前に比べて少ないという。
主な原因は、やはり、橋下人気にあやかる人々の「雑多さ」だろう。
維新の余慶に与(あずか)ろうとする議員も出ているが、彼らへの視線は厳しい。
自民党の谷畑孝衆院議員(比例近畿)は、現在5期目だが、09年は選挙区で落選。民主党が勝ちすぎて候補者不足になり、当選枠が自民党に回ったことで「たなぼた」の比例復活を果たした。元々旧社会党の参院議員だったが、1996年の衆院選で突如自民党から出て当選した「異色の経歴」の持ち主だ。地盤が松井知事と重なることから「維新の対立候補を立てられたら落選確実」と見られていた。
維新の公開討論会で、得意げに持論を展開する首長経験者たちにも、新鮮さはない。中田宏・前横浜市長は地方博の失敗で批判される中、2期目途中で辞職。その後、3期目途中で辞めた山田宏・前杉並区長と一緒に「日本創新党」を立ち上げて10年の参院選に出馬したが、2人ともあえなく落選した。東国原英夫・前宮崎県知事も在任中、「自民党の総裁に」と自分を売り込んだあげく1期で退任し、11年の東京都知事選に出馬したものの落選。週刊誌では女性スキャンダル記事の常連だ。
※AERA 2012年10月8日号