感染拡大が続けば、開幕の延期といった措置も必要になろう。その場合はどう日程を組み直すのか。今年は東京五輪が控えており、プロ野球は中断することを決めている。1週間程度の延期であれば、143試合制を維持することは可能ではあるが、その期間は誰も予想はできない。日本野球機構(NPB)を中心に何パターンも日程変更に備える必要がある。場合によっては試合数削減といった対応も考えられる。

 2月27日には安倍首相は、3月2日から全国の小中高校や特別支援学校を臨時休校にするよう要請すると述べた。子どもを持つ共働きの家庭などのご苦労はあるとしても、未来ある子どもたちを守る意味では、勇気ある決断だと思う。今は国民一人ひとりが健康管理を徹底して、自分自身と向き合う時期でもある。

 ここから先、スポーツ界はウイルスの猛威が収まるのを待つしかない。そして、また笑顔でファンと交流できる時が来ると信じて鍛錬していくしかない。無観客の中で試合をする選手は、ファンの方々のありがたみ、そしていかに声援が自分の力となっていたかをかみしめると思う。抱いた感情は忘れないでいてほしい。

週刊朝日  2020年3月13日号

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