会社の売上高が10億円未満、10億円以上100億円未満、100億円以上の規模の大中小にかかわらず、「201号室」や「301号室」など軒並み低層階か、せいぜい中層階の「01号室」が上位を占めている=別表参照

 とりわけ、売上高100億円以上の会社社長ともなれば、一般的なサラリーマンに比べ、所得水準がかなり高い人が多いとみられる。マンションの物件を選ぶ場合も、広くて条件が良く、価格の高い住戸でも、気兼ねすることなく購入できそうだ。

 社長宅の平均階数を会社の上場区分で見ると、創業者の社長の多いマザーズが11.04階と最も高く、東証1部は10.26階、東証2部が9.63階、地方上場は6.53階、未上場が5.35階となっている。

 マンションが完成した際、各階の「01号室」はどこから割り振られていくのだろうか。

 ある大手ディベロッパーの担当者は、各階を図面で見て、窓が多い面の向かって左側に「01号室」を割り振っている。窓の面している方角は南向きのことが多く、その場合は南西の角が「01号室」になるという。

 別のディベロッパーの担当者はこう話す。

「各階にいくつも住戸が並んでいるようなら、端から割り振ります。だいたいの建物には角があり、『01号室』は角住戸になることが多いのです。方角は特に関係なく、敷地の形状次第となります。一般的に、バルコニーがある面を外から見て、左から割り当てることが多いです」

 円筒形のタワーマンションの場合は角がないため、エレベーターの出入り口の近くから割り振ることもあるという。「コ」の字形の断面をした建物の場合は、例えばコの字の右側が南を向いていたとすると、北西から割り振り、「01号室」よりも、南向きの角住戸の方を広くすることがあるという。

 また、こうも話す。

「南向きの『01号室』なら、その階のなかで広い住戸となる確率が高くなります。比較的に広めの住戸は南向きの角です」

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タワマンが多い東京都内では高層階が多め