





日本一稼ぐ人というと、いくらぐらいかイメージできるだろうか。
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ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正・社長兼会長や、ソフトバンクグループの孫正義・社長兼会長は、会社からの報酬や株の配当を合わせ年間約100億円はもうけているとされる。すごい数字だが、日本人経営者が1人で稼ぐのはこのくらいが限界だ。
実は日本には、この20年あまりで累計6兆円超も稼いできたすごいやつがいる。ただし、人間ではないが……。
その名も「ポケットモンスター」。1996年発売の任天堂ゲームボーイ用のソフト「ポケットモンスター 赤・緑」が出発点だ。「ピカチュウ」を代表とするキャラクターは大人気で、ゲームや関連商品の売り上げなどを合わせた世界の市場規模は、累計で6兆円を超すとみられている。キャラクターの累計市場規模なので、経営者の報酬とは比較しにくいかもしれないが、ポケモンのすごさは分かってもらえるはずだ。
日本発のキャラクターでは、ほかにも「スーパーマリオ」や「ガンダム」、「妖怪ウォッチ」や「ハローキティ」などいろいろあるが、稼ぐ力はポケモンが“最強”なのは間違いない。ピカチュウは世界で最も知られるキャラクターの一つで、いまやライバルはあのディズニーのミッキーマウスとも言われる。
そんなポケモン人気を裏付けるデータが11月20日に発表された。ゲーム雑誌「ファミ通」によると、ゲーム最新作「ポケットモンスター ソード・シールド」の国内推定販売本数が、11月15日の発売後3日間(初週)で約136万5千本に達したのだ。これはニンテンドースイッチ向けソフトの初週販売本数としては、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラSP)」を抜いて歴代1位になったという。
ソード・シールドの人気を受けて、ニンテンドースイッチ本体の販売も好調だ。ファミ通によると、発売週(11月11~17日)の販売台数(ニンテンドースイッチライトを含む)は約18万台となった。累計販売台数は1千万台を突破しており、その原動力の一つはポケモンだ。
「これからクリスマスや年末年始に向けて、ソード・シールドやニンテンドースイッチのさらなる販売の伸びが期待されます」(ファミ通の担当者)
ゲームの希望小売価格は各5980円(税別)。海外でも販売され、英語やスペイン語、フランス語や中国語など計9言語に対応している。主人公の見た目や雰囲気も選ぶことができ、髪や肌、目の色が異なる男女のパターンが用意されている。
ゲーム分野は日本企業が世界で強みを発揮できる分野だけに、ポケモンの活躍に期待がかかる。
ゲームと並んでポケモンの人気を支えてきたのがアニメ。TVアニメシリーズは1997年から続いており、新作が11月17日にテレビ東京系でスタートした。
シリーズはこれまで原作ゲームの発売ごとにタイトルを変更しており、前作は「ポケットモンスター サン&ムーン」。今回も「ソード・シールド」と同じタイトルになるのかと思われたが、97年スタート時と同じ「ポケットモンスター」になった。