大人気となっている新作ゲーム『ポケットモンスター ソード・シールド』 (c)2019 Pokemon. (c)1995-2019 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokemonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。Nintendo Switchのロゴ・Nintendo Switchは任天堂の商標です
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ポケモン人気もあって販売が好調な「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」(上)と「Nintendo Switch Lite(ニンテンドースイッチライト)」=任天堂提供 (c)2017 Nintendo (c)2019 Nintendo
テレビ東京系で毎週日曜日午後6時から放送される新しいTVアニメシリーズ (c)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (c) Pokemon
新しいTVアニメシリーズでもおなじみのロケット団が登場する (c)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (c) Pokemon
先行上映会でピカチュウとともにあいさつするサトシ役の松本梨香さん=撮影・多田敏男
先行上映会でピカチュウやヒバニーとならぶ松本梨香さん(左から)、花澤香菜さん、飯豊まりえさん=撮影・多田敏男

 日本一稼ぐ人というと、いくらぐらいかイメージできるだろうか。

【写真】声優の松本梨香さん、花澤香菜さん、飯豊まりえさんはこちら

 ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正・社長兼会長や、ソフトバンクグループの孫正義・社長兼会長は、会社からの報酬や株の配当を合わせ年間約100億円はもうけているとされる。すごい数字だが、日本人経営者が1人で稼ぐのはこのくらいが限界だ。

 実は日本には、この20年あまりで累計6兆円超も稼いできたすごいやつがいる。ただし、人間ではないが……。

 その名も「ポケットモンスター」。1996年発売の任天堂ゲームボーイ用のソフト「ポケットモンスター 赤・緑」が出発点だ。「ピカチュウ」を代表とするキャラクターは大人気で、ゲームや関連商品の売り上げなどを合わせた世界の市場規模は、累計で6兆円を超すとみられている。キャラクターの累計市場規模なので、経営者の報酬とは比較しにくいかもしれないが、ポケモンのすごさは分かってもらえるはずだ。

 日本発のキャラクターでは、ほかにも「スーパーマリオ」や「ガンダム」、「妖怪ウォッチ」や「ハローキティ」などいろいろあるが、稼ぐ力はポケモンが“最強”なのは間違いない。ピカチュウは世界で最も知られるキャラクターの一つで、いまやライバルはあのディズニーのミッキーマウスとも言われる。

 そんなポケモン人気を裏付けるデータが11月20日に発表された。ゲーム雑誌「ファミ通」によると、ゲーム最新作「ポケットモンスター ソード・シールド」の国内推定販売本数が、11月15日の発売後3日間(初週)で約136万5千本に達したのだ。これはニンテンドースイッチ向けソフトの初週販売本数としては、「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL(スマブラSP)」を抜いて歴代1位になったという。

 ソード・シールドの人気を受けて、ニンテンドースイッチ本体の販売も好調だ。ファミ通によると、発売週(11月11~17日)の販売台数(ニンテンドースイッチライトを含む)は約18万台となった。累計販売台数は1千万台を突破しており、その原動力の一つはポケモンだ。

「これからクリスマスや年末年始に向けて、ソード・シールドやニンテンドースイッチのさらなる販売の伸びが期待されます」(ファミ通の担当者)

 ゲームの希望小売価格は各5980円(税別)。海外でも販売され、英語やスペイン語、フランス語や中国語など計9言語に対応している。主人公の見た目や雰囲気も選ぶことができ、髪や肌、目の色が異なる男女のパターンが用意されている。

 ゲーム分野は日本企業が世界で強みを発揮できる分野だけに、ポケモンの活躍に期待がかかる。

 ゲームと並んでポケモンの人気を支えてきたのがアニメ。TVアニメシリーズは1997年から続いており、新作が11月17日にテレビ東京系でスタートした。

 シリーズはこれまで原作ゲームの発売ごとにタイトルを変更しており、前作は「ポケットモンスター サン&ムーン」。今回も「ソード・シールド」と同じタイトルになるのかと思われたが、97年スタート時と同じ「ポケットモンスター」になった。

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