ジェーン・スーさん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・片山菜緒子)
ジェーン・スーさん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・片山菜緒子)
ジェーン・スー/1973年、東京都生まれの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のパーソナリティーを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)、『私がオバさんになったよ』(幻冬舎)、『女に生まれてモヤってる!』(共著、小学館)など。 (撮影/写真部・片山菜緒子)
ジェーン・スー/1973年、東京都生まれの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のパーソナリティーを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)、『私がオバさんになったよ』(幻冬舎)、『女に生まれてモヤってる!』(共著、小学館)など。 (撮影/写真部・片山菜緒子)

“現代女性の代弁者”とも評されるコラムニスト、ジェーン・スーさん。結婚願望はないと話すスーさんですが、作家の林真理子さんとの対談では、結婚について語りました。

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林:同業者としては、こういう優秀でおもしろい物書きの女の人に子どもを産んでほしいなって思いますよ。タレントさんの「○○さんの育児日記」みたいなのじゃなくて、「ちょっと腑に落ちた」とか「なるほど」と思える育児エッセーを読みたい。

スー:結婚して子どもを産むというシステムが今の時代と合ってないのかな、というのも若干ありますね。子どもを一人産んだ友達が、すぐ「一人だと可哀想だよ。2人目は?」って言われて苦笑いしてました。「私、一人っ子なんだけど、べつに可哀想じゃないよ」って(笑)。

林:今は結婚披露宴のあいさつで「早くお子さんを」なんて言うとヒンシュクを買うし、朝日新聞にも「もっと多様な人生が認められる世の中に」なんて投書が載るけど、もう十分多様な生き方が認められてるんだから、べつに黙ってたっていいのに、って私なんか思うんですよ。

スー:多様性に関しては、地域差がかなりあると思います。東京の中でも、港区、渋谷区あたりとほかの区は違うだろうし、東京と地方ではぜんぜん違うだろうし。あと、自分はそれによって被害を受けるわけでもないのに同性婚や夫婦別姓に反対したり、多様性の容認ということで言えば、まだまだという気がしますね。今まで「いない」とされていた人たちもたくさんいるので、次の時代はその人たちの声をどう社会に反映させるかということなんじゃないですかね。

林:ジェーンさん自身は、お書きになっているほど生きづらいと思ってないんじゃないかと思ったりするんですけど。

スー:すごく恵まれた環境にいると思ってます。こういう仕事をすることによって、より動きやすい状況にいられますし。ただ、いま自分が取引している仕事で、現場に女性はたくさんいますけど、役員レベルでは男性が多かったり、女性全体が発言権を持つというところまではまだいってないと思います。

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