「一番嫌われるのは『もともと彼はオレの部下だったんだよ』『おいおい、大丈夫かあ?』など、暗に自分のほうが上という主張をする言葉です。『ああ、あそこの役員も知ってるよ』とエラい人をたくさん知ってるアピールもあからさまにしないほうがいいですね。エラい人を知ってるオレもエラいといくら主張しても、周りは冷めて聞いているだけです」(同)

“ややこしい人”と思われたら、人はどんどん離れていく。オレ、おまえの先輩だろと、いつまでも先輩・後輩の関係を持ち続けようとする人もNGだが、もっともNGなのは、

「すねちゃう人ですね。『ふ~ん、ま、別にいいんだけどね』と仕事の場ですねる人。そういう人はそのうち皆がかまわなくなります。長く働いていける人は、後輩がやりやすいように働ける人です。ひとことで言えば、昔の部下にもきちんと敬語で話ができる人。“わきまえている人”と思われたほうが結局は発言権も維持できるのです」(同)

 かまって。エラいオレを、エラいアタシをかまって~的な態度は、ひとりぼっちな老後を確定させるだけ。「咳をしても一人」という尾崎放哉の有名な句があるが、老後に“何をするのも一人”では、人生やるせなさすぎるってもんである。

週刊朝日  2019年9月6日号より抜粋

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