漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「偽装不倫」(日本テレビ系 水曜22:00~)をウォッチした。
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婚活で失敗続きのアラサー女子・鐘子(杏)が、旅先で出会った年下のカメラマン・丈(宮沢氷魚)に、ついつい「既婚者」だと嘘をついたところから始まる恋物語。お互い魅かれ合いながら、「独身だってわかったら、相手に引かれちゃうかも?」と、嘘をつき続ける。
この恋を終わらせないためには、偽装不倫を続けるしかない。って、あるかーい! そんな話。まず設定のリアリティがゼロすぎる。
いや、言えよ。さっさと言えよ、ホントのこと。もう開始5分(長くても15分)で終了するような話を、まぁ引っ張る引っ張る。
毎回「今日こそ独身だって打ち明ける」と決意する鐘子(早く言え)。言えない(早く言え)。つらい、どうしたらいいの?(いいから早く言え)。やっぱり言おう!その瞬間、丈が倒れる。
そうです、実は丈は脳腫瘍だったのです。明日をも知れないこの命。生きているうちにやりたいことをやるんだと、世界中を飛び回る生活をやめて日本に帰ってきた丈。
最後に恋だってしたい。「でも、もし僕がいなくなったら、愛する人を一人にしてしまう」