警察庁によると、5月現在、新型の拳銃入れ計6千個が警視庁、大阪府警、富山県警などに配備されている。2019年度予算案にも3万個相当の4億9500万円を計上していた。

「全ての警察官の拳銃入れが新型に切り替わる端境期に起こってしまった」(前出・警察庁関係者)

 交番や駐在所で警察官が襲われる事件は近年相次いで発生している。

 昨年6月の富山市の交番襲撃事件では、男が警察官を刺殺して拳銃を奪い、近くの小学校付近にいた警備員を射殺。9月には仙台市の交番で当直勤務中の警察官が男に包丁で刺殺されたほか、今年1月には、再び富山市の駐在所で、警察官が拳銃を奪おうとした男に刃物などで襲われて負傷した。

「G20の厳戒態勢下での大阪でえらい事件になってしまった。当初、防犯カメラ映像から、以前、警察にやっかいになったこともある兵庫県出身の人物が容疑者として浮上していたが、事情聴取したところ、シロと判明した。その後、東京都在住の30歳代の男の父親から『息子に似ている』と通報があり、現場近くのホテルからも『宿泊客に似ている』という通報があった。府警はこの男が防犯カメラの人物とほぼ特定し、足取りを追っている」(府警捜査関係者)

 古瀬巡査は今年2月に拝命したばかり。早期の解決と、回復を祈念するばかりだ。

(今西憲之/本誌 羽富宏文)
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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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