入居者が自分の部屋番号にマグネットを付けて、元気であることを知らせる「安否確認表」を設置する老人ホームもある (c)朝日新聞社
入居者が自分の部屋番号にマグネットを付けて、元気であることを知らせる「安否確認表」を設置する老人ホームもある (c)朝日新聞社
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「絶対にあってはならないことです」

 兵庫県明石市の担当者は、本誌の取材に声を落とした。

 同市の介護付き有料老人ホーム「パーマリィ・イン明石」で、入居者の90代の男性が死亡から約2週間後に発見された。

 5月22日午前、男性が個室で倒れているのを、様子を見に行った職員が発見した。医師の検案で5月10日ごろに亡くなったとみられるという。

 男性は約20年前にホームに入居している。ホームにはヘルパーやスタッフが常駐するが、男性は介護の必要がない「自立」だった。自分の部屋で調理して食事をして、室内の清掃サービスも受けていなかったという。

 一方、男性は5月4日、面会した家族に体調不良を訴え、ホーム側も把握していた。ただ、数日後に元気そうな様子の男性を職員が共用のロビーで見かけたため、定期的に部屋を訪れるなどの対応はとっていなかったという。

 市は家族から連絡を受けて、5月23日にホーム側から事情聴取。ホームの支配人は「ご家族、お亡くなりになられた方には申し訳ない」と話したという。

 運営会社のホームページによると、ホームの入居一時金は約2千万円。いわゆる高級老人ホームの部類に入る。

 今回の背景について、社会福祉学が専門の淑徳大学・結城康博教授は言う。

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