1年見ない間に、顔つきも大人になったと評判の平野選手 (c)朝日新聞社
1年見ない間に、顔つきも大人になったと評判の平野選手 (c)朝日新聞社
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 ちょうど1年前に行われた平昌五輪で、2大会連続となる銀メダルを獲得したスノーボードの平野歩夢が、今度は夏の種目・スケートボードで、東京五輪を目指し、3月16日、神奈川県藤沢市の鵠沼海浜公園での日本オープン・パーク大会に出場した。結果は3位。東京五輪の強化候補選手となるためには、今回の日本オープンと5月に行われる日本選手権の成績を合わせて3位以内になることが必要なので、五輪出場に向けては、上々のスタートとなった。

 本人は、小学校以来という大会出場だったためか、「スケートボードは楽しむのがメインだった。まさか3位になれるとは。まだまだこれから」と控えめに語ったが、詰めかけた大勢のファンに、「さすが平野」と納得させる演技だった。

 五輪銀メダリストとはいえ、別の競技で3位。できすぎのような気もするが……。元日本チャンピオンで、プロスケートボーダーの荒畑潤一さんによると、「いえ、順当な成績だと思います。彼の武器は高いエア。スノーボードをやっているためかもしれませんが、ほかの選手に比べて群を抜いている。さすがだと思いました」と、認める。

 東京五輪への出場の可能性も「十分あると思います。彼がこれからどのくらいスケートボードに集中するかにもよりますが、7~8割方(出場は)堅いのでは」。少し気が早いかもしれないが、世界的にはどうだろうか? 日本人初の夏冬両方のメダリストになる可能性は?と聞くと、「それはちょっと厳しいかもしれません。本人もインタビューで語っていましたけど、世界の壁となると、まだまだ高いです。すごい選手がたくさんいますので……」とのこと。

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