


2020年をもって活動休止を発表した嵐。会見での5人にこだわる姿勢が印象的だった。「週刊朝日」では、初の主演映画「ピカ☆ンチ」が公開されていた頃に撮影された貴重な写真とともに、これまでの発言からメンバーの隠された思いを振り返っている。過去の発言を振り返ることで、会見の発言の意味がより理解できることはもちろん、強い絆で結ばれたグループ像がよく見えてくる。
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「嵐から離れて、自由な生活がしてみたい」という大野智さんの気持ちを聞いたメンバー4人の反応について、櫻井翔さんは会見でこう語った。
「20年以上一緒にいるので、互いが互いを尊重し、『そんな馬鹿な話はあり得ない』とひっくり返す人はいませんでした」
芸能界において、グループのメンバーが増減することは、決して珍しいことではない。だが、嵐は5人であることにこだわった。
「1人休んでも2人休んでも嵐です、という選択肢もあったと思う。でも、我々は5人でないと続けないという選択肢をとった」(櫻井さん)
大野さんの“告白”から約3カ月後の2017年9月下旬、二宮和也さんは「週刊朝日」のインタビューでこう語っている。
「俺は『もし嵐が6人になったり4人になったりしたらやらない』って言っていますから。ずっとこの5人でやってきて、この5人をファンやスタッフの方々に支えてもらってきたわけです。だから『この5人以外でやる気はないよ』という話はしています」「気づいたら30代半ばになって、こうやって映画、ドラマ、バラエティー、音楽活動、コンサート……いろんな仕事をさせていただいているけど、これからも変わらず5人でやっていきたい。嵐である自分たちを応援してくださる方がいる、だからこそいろんなオファーをいただける。そこを忘れちゃいけない。何よりも自分たちがグループを大事にしないとダメだねという話は、みんなしてます」(17年11月10日号)
嵐はその結成当初から、メンバー一人ひとりの意見を尊重し、話し合うことで自ら進む道を見つけることができるグループだった。
「嵐、居心地いいですよねえ(笑)。俺ら、なんか仲いいっすよね……。(中略)俺らは、個人で目立とうという気持ちが極めて少ないグループじゃないかな。『俺はいいよ』ってヤツばっかなんですよ。芸能界向きじゃないのかなあ(笑)」(櫻井さん「月刊アサヒグラフperson」02年12月号)