過労死のリスクを下げるために、ストレスの対策において参考となるのは、次のようなセルフチェックである。主にメンタル面でのチェックに使われているが、どのような仕事・職場の状況や心身の状態が問題とされるのかを理解しておくだけでも、脳血管・心臓疾患による過労死リスクへの気づきに生かせるという。

 過労死リスクは、職場やあなたの心身の状態の、ここが問題になる
――厚生労働省「職業性ストレス簡易調査票(簡易版23項目)」から作成

●仕事について
非常にたくさんの仕事をしなければならないか/時間内に仕事が処理しきれないか/一生懸命働かなければならないか/自分のペースで仕事ができるか/自分で仕事の順番・やり方を決めることができるか/職場の仕事の方針に自分の意見を反映できるか

●最近1カ月の心身の状態について
ひどく疲れた/へとへとだ/だるい/気がはりつめている/不安だ/落ち着かない/憂うつだ/何をするのも面倒だ/気分が晴れない/食欲がない/よく眠れない

●職場の上司や同僚について
それぞれどのくらい気軽に話ができますか/あなたが困ったとき、これらの人はどのくらい頼りになりますか/あなたの個人的な問題を相談したら、これらの人はどのくらいきいてくれますか

 和田医師は、過重労働で命を削ることがないように、次のようにアドバイスする。

「このチェックリストで、自らのストレスに早めに気づき、働き方や普段の健康管理を見直してください。長時間労働を断れなかったり、仕事の優先度がつけられなかったりして、上記に心あたりのある項目が多く含まれるようであれば、早めに上司や同僚に相談しましょう。自分の健康は自分で守ろうという意識を、比較的元気な平素からもつように努力することはとても大切です」

(文/近藤昭彦)

暮らしとモノ班 for promotion
「プラレール」はなぜ人気なの?鉄道好きな子どもの定番おもちゃの魅力