「高橋和枝さんからカツオ役を引き継いだ富永みーなさんは、声を似せるのではなく、高橋さんがカツオという役に向かい合ってきた気持ちを継承するんだと言っていました。別人だから、声が似てないのは当たり前のことです。でも、サザエさん一家では声優は変わっても、家庭内のポジションや、周りとのハーモニーは変わらない。フネさんや波平さんなども、交代するまでの長い期間の中で、同じ方が演じても少しずつ演技は変化しています。しかし、そのハーモニーを保ちつつ、少しずつ現代のものになっているのが、長く親しまれる作品の特徴でしょう」(同)

 今後もその時代に合わせてサザエさん一家は続いていく。麻生さんも、温かく見守ってくれるはずだ。(本誌・太田サトル)