流通アナリストで、プリモリサーチジャパン代表の鈴木孝之さんは「売却先はドンキホーテが最有力」と分析する。

楽天は資金が潤沢だが携帯の新規事業に力を入れようとしている。イオンはダイエーの立て直しに取り組んでいる最中で余裕がない。ドンキホーテは業績も好調で、最も現実的な候補です」

 ドンキホーテが候補にあがる理由は他にもある。小規模店舗「ピカソ」や大規模店舗「MEGAドン・キホーテ」といった様々な業態で展開している。西友の店舗は大小様々だが、ドンキホーテなら様々な業態に合わせて効率的に活用できる。

 ドンキホーテの買収が成功したとすれば、西友のブランドはどうなるか。一般的な買収では、客になじみのあるブランドは変えずに、営業を続けるケースが多い。しかし、今回は違うかもしれない。前述の鈴木さんはこう指摘する。

「西友はブランド価値がかなり低下している。ドン・キホーテにしたほうが、お客さんも親近感がもてるかもしれません。ウォルマートが交渉を長期化させることは考えにくく、順調にいけば今年中に買収が決まると見ています」

 あなたの家の近くの西友が、ドン・キホーテに変わる日が近づいているのかもしれない。(本誌・吉崎洋夫)

※週刊朝日オンライン限定記事

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