「警察の捜査に関しまして、わたしどもがコメントをする立場にございませんので、そちらの方のコメントは差し控えさせていただきます。私どものは調査でありますので、必ずしも厳格の証拠に基づいて判断しているものではありません。危険性ということは誰がみても危険な行為であるというふうな認定。ケガ程度であれで済んだのは幸い」

──日大が行っている監督の公募について書かれていますが、この公募に関して、関東学連が、あらかじめ決まっている人がいるのではないかという疑義を会見で述べています。本当にそうした問題があるのか。

「監督の公募の手続きにつきましては、わたしも若干、不透明感を持っておりまして、公募の条件が必ずしも明確ではないということと、選考委員会がまだ決定していない。その点は心配していた。実際に公募をして、きわめて多数の応募者がいたと聞いております。きちんとした選考委員会を作って透明性が明確に見える形で選考を進めていただきたいと願っております」

──69人の応募があったと日大側が明らかにしている。一部報道では京大の水野(弥一)さん。今後、どのようにして選考に関わっていきたいと考えているか。

「ニュースでしか確認していないが、水野さんが本当ならば、有名な方なので日大フェニックスも捨てたもんじゃないなとびっくりしているところであります。いずれにせよ、選考していく上で、選考手続きの透明性。どういった基準で、どういう方が選考していくのかということは大事でありますので、納得できる選考手続きをしてほしいと願っている」

──今後の調査は、大塚学長や田中理事長も対象になっているのか。

「これからやっていくことはガバナンスの問題。学長が入ってくるのは当たり前のことだろう。それに限らず、広くお話をうかがうことになる。誰から聴くのかはこれからの課題です」

──学生たちは秋の復帰をめざして活動しているが、第三者委員会の調査結果がでないと、復帰が難しいのではないかという指摘もある。

「新しいチームが納得できる形で再編され、秋のリーグ戦に復帰できればいいことだろうと思っております。第三者委員会がその足をひっぱっていくのは適当ではない。私どもの改善案の提出は7月下旬です。聴き及ぶところでは、関東学連は7月17日までに出しなさいとおっしゃっているようでございます。若干のタイムラグを気にしているところですが、監督の選定を早く進めていただき、しかもその監督が関東学連から見てもこの人なら納得できるというのを早く選んでいただいて、新体制をつくっていただければいいなと思っています」

──田中理事長はヒアリングの対象になりますか。

「それはこれからガバナンスの問題を考えていく先の話でありまして、現段階ではノーコメントでございます」

(本誌・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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