

麻生太郎財務相は4月27日の会見で、セクハラ疑惑が報じられ福田淳一前財務事務次官を早急に処分する方針を発表した。財務省はセクハラ行為が確認されたとして、規定上約5300万円となる退職金から減給20%、6カ月分を減給する方向で調整しているという。
このセクハラ問題をきっかけに、セクハラや性的被害を告発する「♯MeToo 」の集会開催や街頭イベントなどが目白押し。
衆議院議員会館では4月23日、「セクハラバッシングを許さない! 緊急院内集会」が開かれ、黒っぽい服を身にまとった女性たちが集まった。黒はアメリカの「♯MeToo」の運動で俳優たちが着た色に連帯を表すため。
ビジネスニュースサイトの「Business Insider Japan」統括編集長の浜田敬子さんも参加。セクハラの実態は「20年前と何も変わっていない」と指摘し、こう語った。
「周囲の記者は、こんなこと日常茶飯事だと言ってます。それくらい若い記者が役所や警察を取材するときに、そういう言葉を聴いたり、身体を触られたり、抱きつかれたりするということがあるということ」
浜田氏によれば、緊急アンケートを実施したところ、113人の女性記者から回答を得た。「セクハラにあったことがありますか?」という問いに対して、87%が「ある」と答え、うち「相談した」のは34%、「相談しなかった」が64%だったという。相談しなかった理由は、
「相談しても、誰も相手にしてくれないだろうと思ったとか、相談しても握りつぶされるとかいう理由が多かった」(浜田氏)
女性記者がセクハラされた相手としては「警察官が多い」という実態も明らかに。
「県警本部長からセクハラにあったという女性記者もいたし、私のまわりでは取材に行ったら、警察官から胸をもまれたという人もいた」
と、告発した。
世論の中には、女性記者と1対1で会わなければいいという意見もあった。麻生太郎財務大臣は「番記者をみんな男にすれば解決する話」などと発言した。