「日本は低成長が今後も続きそうですから、日本株は割合を小さくしています。その分、実際に成長している先進国や新興国への配分を増やしました。トータルで、スタンダード型は株式と債券・リートの比率が5対5、積極運用型は7対3になるように組んでいます」

 そのうえで、「おすすめファンド」を20本、選んでもらった(下記リンク)。アクティブ型が11本で、インデックス型が9本。それぞれ投資対象別に挙げられている。

「面倒なことが嫌いな方は、インデックスの一番下のバランス型を選べばいい。1本の中にさまざまな投資対象が組み込まれていますから、それだけで大丈夫。そういう『幕の内弁当』が嫌いな方は、私の資金配分を参考に自分でカスタマイズしてください。インデックスはどのファンドも基本的には同じなので、運用手数料である信託報酬が一番低いものを選んでいます」

「インデックスのような平均点を狙う投資はイヤと言う人向けに、アクティブも挙げておきました。過去の実績は将来の収益を保証するものではありませんが、基本的に3年以上、できれば5年で見てトータルリターンが高いものの中から、私の『選球眼』を加味して投資対象別に選びました。ご自分で選ぶ場合も、長期の運用結果を重視するのがポイントです」

 イデア・ファンド・コンサルティングの吉井崇裕ファンド・アナリストには、毎月分配型について、さらに突っ込んで解説してもらった。

「毎月分配型がすべてダメなわけではありません。中には、実力どおりの分配金で基準価額を維持しているものもあります。お小遣いがほしい人は、そういうのを選べばいいのです」

 その一つとして吉井氏が挙げるのは、「JPM ベスト・インカム(毎月決算型)」だ。世界中の資産に分散投資を行うバランスファンドで、市場の環境変化に合わせて機動的に資金配分の割合を変えるところに特徴がある。毎月分配金は現在30円。実力どおりの分配金は35円だから、範囲内に収まっている。

次のページ