安倍晋三首相が9月28日召集の臨時国会冒頭解散に打って出る可能性が急浮上している。
内閣支持率が回復傾向にあり、離党者が相次ぐ民進党の状況や、小池百合子・都知事の側近らが新党立ち上げを整える前に総選挙を断行することが、「現状でベストの判断。今なら勝てる」(自民党幹部)との声が急速に高まっているのだ。
10月22日に予定されている衆院トリプル補欠選挙と同日選が最有力とみられ、自民党は16日から3日間かけて全国の選挙区世論調査を実施し、その結果を踏まえ、安倍首相が最終判断を下す。
連立を組む公明党は支持母体の創価学会が総選挙を前提とした緊急方面長会議を16日に開催。早期解散が好ましいと判断した模様で、準備を急がせている。
自民党の竹下亘総務会長も16日、徳島市で講演し、衆院解散挙について「選挙は近いのかなあ」「そう遠くないという思いを全ての衆院議員が持ち始めている」などと語った。
「野党第一党の民進は期待の山尾志桜里元政調会長の不倫スキャンダル離党でこけ、すでに前原執行部は自爆している。今回の北朝鮮有事対応などで、うちに追い風が吹いている。小池新党の準備が間に合わない10月選挙がベストだ」(自民党幹部)