林:バンドをやらなかったら、今ごろは旭化成とかそういうところに勤めてたんですか(笑)。
川谷:会社には入れなかったと思うんです。集団行動がすごい苦手なんで。大学の軽音部も、やっぱ意見が合わなくて途中でやめちゃって。
林:みんなからどんなふうに言われたんですか。理屈っぽいとか?
川谷:理屈っぽいし、「自分の意見がすべて」という人間で、ちょっとでも違うと、「それ違うから」って。基本的になじめませんでした。
林:昔からそうなんですか。
川谷:わりと人見知りで、あまり友達もつくらないタイプ。中学のとき転校してなじめず、ヤンキーのグループに入ってる時期がありました。
林:でも、ヤンキーにはならず。
川谷:まったく。距離をおいてて、「あいつ、よくわかんないね」みたいに思われてました。
林:才能があって特別な感じだから、高校ではちょっと浮いてました?
川谷:浮いてました。僕、すぐ友達を切っちゃうんです。
林:芸能界にお友達はいますか?
川谷:今はけっこういます。
林:でもいつ切るかわからない?
川谷:いや、今はさすがにそういうモードではないです。
林:お母さまがクリスチャンで、お父さまは学校の先生ですよね。
川谷:はい。うちのおやじは柔道、空手、相撲という格闘系なんです。チョップで教卓を半分に割ったり、裏拳して黒板にヒビ入れたり。俺、なんも遺伝してないんです、そういうところ(笑)。
林:川谷さんは末っ子ですよね。勉強もできるし、顔もかわいいし、メチャクチャかわいがられたでしょう。
川谷:兄、姉に対する厳しさを見てたら、僕には甘かったのかなと。
林:長崎にはよく帰るんですか。
川谷:いや、ぜんぜん帰らないです。福岡に姉がいて、姪っ子に会いに福岡には行くんですけど。