都議会・公用車使用ランキング1~50位(週刊朝日 2017年6月30日号より)
都議会・公用車使用ランキング1~50位(週刊朝日 2017年6月30日号より)
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“金満都議会”を象徴する特権は、都議が使用する公用車だ。前知事の舛添要一氏が湯河原の別荘通いなどに使っていたことが発覚して辞任に追い込まれたが、都議の公用車使用も公務と政務、私用の区別が曖昧で、使用状況がずさんな例が多いという。

 小池氏が率いる「都民ファーストの会」は、議員公用車の廃止(議長・副議長を除く)も公約にし、都議選の争点の一つとなっている。

「公用車の使用要領」によれば、公用車は都議会や委員会など会議や、都が主催する行事など「公務」のために使うと定められている。

 都は都議会専用の公用車を22台所有。議長・副議長に1台ずつ、自民、公明、東京改革(民進系)の幹事長の専用車が1台ずつ、さらにこの3会派に優先的に割り当てられた車が7台、残りの10台は共用車ですべての議員が利用できる。

 車種はすべてトヨタ車で正副議長がレクサス、それ以外はクラウン(1台のみミライ)を使用する。本誌は2015年度以降の公用車の「運転日誌」や、ハイヤーの使用記録などを入手。公用車の使用状況を調べた。日本共産党都議団が15日に発表した16年度の公用車の調査結果を併せて検証する。

 15年4月1日~17年3月9日の2年間で延べ7176日公用車が使用されている。内訳は自民が5021日で最も多く、全体の70%を占めた。次いで公明党の1334日、民進党系の東京改革議員団は799日だった。自民党都連関係者が語る。

「国会議員の場合は公用車の台数はあっても、抽選なので割り当てられない議員も多い。都議は公用車が塞がっていてもハイヤーをいつでも回してくれるのでおいしい。安倍首相の側近が都議から国政への転身を促されたとき、最初は『公用車に乗れなくなる』と断ったといいます」

 本誌は公用車の「運転日誌」から公用車を使用した都議を独自集計し、上位50位までをランキング化した。多くのケースは、一人の都議が同じ公用車で自宅と都庁を往復しているが、片道だけ利用している場合もある。ともに1日で計算した。

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