6月8日の西武戦で外崎に左越え本塁打を浴び肩を落とす池田 (c)朝日新聞社
6月8日の西武戦で外崎に左越え本塁打を浴び肩を落とす池田 (c)朝日新聞社
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 球団史上ワーストの13連敗を記録した巨人。チーム状態の悪い日本ハム戦でようやく連敗を止めたが、「連敗の根本的な原因は何も解決されていませんから、巨人に上がり目は感じられません」。

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 こう語るベテラン記者が、「たとえば……」と言って挙げたのが、8連敗目となった6月2日の対オリックス戦。七回裏、1死一、三塁で打席に入った捕手小林に、ベンチはセーフティースクイズのサインを出し、空振り。それでも同じサインを出し、結果としてバントはできたが、正直なコースに飛び、三塁走者が戻り、ただの送りバントとなった。ベンチに戻る小林を高橋由伸監督は、例の、何とも不愉快そうな顔でにらんでいたという。

「高橋が入団会見で見せた不愉快そうな顔を思い出すんです。当時ヤクルト入りを希望した高橋は“大人の事情”で巨人への入団が決まり、あんな表情になったのは有名な話ですが、監督になった今も、僕は望んだわけじゃない、と訴えているように見えるんです」(前出記者)

 一昨年秋、突然現役を引退し、監督に就任した高橋。反社会勢力への1億円支払い問題を抱えた原辰徳監督(当時)が、選手の野球賭博問題まで抱えるのは無理だと球団が判断して後任に高橋を据えたと言われており、入団時同様、そこに本人の意思が存在しないのがありありだった。「どうしても由伸を監督にしたかった球団は、組閣を本人に任せたそうで、気の合う二岡智宏や村田真一らが集まる“仲良し内閣”となった。いきなり監督になった由伸を補佐する参謀役が必要なのにそれがいない、と言われるのは、そういう経緯からです」(同前)

 連敗中、その要因としてスポーツメディアは、付け焼き刃のFA補強に頼りすぎ、若手選手の育成ができていない、とフロントの責任を報じた。だが、「それがすべてではない」と球界ОBは指摘する。

「スポーツメディアは毎日顔を合わせる現場を責めにくい。チームの弱体化はフロントの責任でもあるが、首脳陣こそ戦力を生かせていない。巨人戦を見ていると由伸監督の憂鬱そうな顔がよく映るが、あれがどれだけ選手の足を引っ張っていることか」(球界OB)

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