──青い地球は豊かな自然の象徴ですが、映画では、父のリリーさんが地球温暖化を必死に訴えるシーンもありました。
僕もこの映画を通じ、地球との向き合い方をすごく考えました。地球に生かされているのに、地球人は人間が一番偉いと思っている。そんな台詞にはっとさせられましたし、僕らの生活が便利になって進化し続けるほど、地球を劣化させる原因をつくっているなんて、矛盾していますよね。
──演じた一雄とご自身の共通点は。
成長して大人になるにつれ、社会的地位を身につけたとか権力を持ったと錯覚することは、起こり得ることだと思いました。錯覚なのか、自覚なのかは難しいところですが、僕も30代になり、10代や20代のときとは自分にかかる負荷が明らかに変わりました。昔はもっと周りの力も借りていたのですが、今は自分で選択しないといけないことも多い。とはいえ、皆さんがいてくれるから成立しているということを忘れないでいたいと思います。
──31歳、今の目標は。
とにかく今、どれだけの労力をこの瞬間に注げるかというのがテーマです。それと、もっといろんな経験をし、いろんな景色を見て、多くの皆さんと共有できる人でありたい。これから見ていこうという景色の角度は変わってきていますし、30代のビジョンが徐々に明確になってきています。
※週刊朝日 2017年5月26日号