みなさん「アイドル」にどんなイメージを持っていますか。美少女、かわいい、笑顔に癒やされるなど様々でしょう。40代の筆者にとってはテレビの中の近寄りがたい存在です。そんなアイドルが1千人以上集まるイベントが、東京の武道館で5月6日に開かれました。そこで見たものは、ファンとの握手や撮影、グッズの販売といった“営業活動”に真剣に取り組む女の子たちの姿でした。
【フォトギャラリー】アイドル1千人が集結! 「武道館アイドル博2017」開催
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「武道館アイドル博2017~1000人のアイドルと遊ぼう!~」は、芸能会社などでつくる実行委員会が初めて開いた。特徴はステージで歌やダンスを披露することはやめて、小さなブースごとに“営業活動”をすること。来場者は観客席に座らず、100近くある各ブースをまわってアイドルとふれあう。
業界的にはタブーとされてきた方法だが、ステージをやめたことで多数のアイドルと一堂に会することができる。出演者は知名度のある人から、いわゆる「地下アイドル」まで幅広い。イベントは3部構成で、出演者の総数は延べ約250組、約1300人に上った。
来場者は延べ約6千人で、実行委員会側は「予想以上の人が来てくれて大盛況だった」としている。
当日会場に入ってみると、まず圧倒されるのがアイドルたちの元気な声。「よろしくお願いしまーす。チラシを受け取ってくださーい」「グッズ販売してまーす」などと、来場者に次々に呼びかけていく。もちろん満面の笑みで。
アイドルといっても知名度もファン層も、それぞれ異なる。人気のブースには長蛇の列ができるが、そうでないところもある。「いまなら握手1回10円ですよー」などと、必死で呼び込む姿も見られた。
ちょっと変わったところでは、アイドルが抱擁してキスもしてくれるというブースもあった。まさか、と思うだろうがそこは運営側も考えていて、アイドルが防護服と防じんマスクに身を包んだ上で、という条件付きだ。話題性を狙ったようだが、ファンにとってはマスク越しであっても夢のようなことなのかもしれない。