京城園の「ユッケジャン」/牛すじなどを煮込み、ネギやニラなどの香味野菜をたっぷり合わせた、滋味深いピリ辛のユッケジャンは、小(写真)850円、通常サイズ950円。ご飯の入らない「ユッケジャン・スープ」もある。おかわりする人続出の自家製キムチは盛り合わせで700円。マッコリ(グラス)400円。税別(撮影/写真部・岸本絢)
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京城園
東京都目黒区自由が丘1-26-3 自由ケ丘升本ビル2F/営業 11:30~14:00、17:00~23:00/休火(撮影/写真部・岸本絢)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回はデビュー55周年を迎えた歌手・九重佑三子(ここのえ・ゆみこ)さんの京城園「ユッケジャン」だ。

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 このお店には、結婚以来通ってるから、もう44年の付き合い。田辺さん(夫の田辺靖雄さん・歌手)なんて、独身のころからだから、もっと長いですよ。何年通っても、店の雰囲気もお料理の味も、陽気なママさんも何も変わりません。仕事柄、今どきのオシャレなお店に連れていっていただくこともありますけど、ここほどの満足感を得られないの。焼き肉もサラダも、何もかもがボリューム満点。「おいしいものがたっぷりある」、そんな幸福感でいっぱいです。

 最近は年齢のせいか、お肉はそんなにたくさんいただけなくなってきました。けれど、ユッケジャンとキムチは今も外せないの。そしてマッコリ! 特にユッケジャンは、お肉のうまみが凝縮されたスープにネギやニラ、それにピーマンまで入って、どんなに満腹でも入っちゃうから不思議。おいしいスープをしっかり吸い込んだご飯が、するするっとおなかに収まる感じ。食事を終えて紙エプロンを外すと、いつもしみじみ思うんです。ああ、今日も幸せだ、と。

【京城園】東京都目黒区自由が丘1-26-3 自由ケ丘升本ビル2F/営業時間:11:30~14:00、17:00~23:00/定休日:火

週刊朝日 2017年5月19日号

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