
超大作映画「ダ・ヴィンチ・コード」の第3弾「インフェルノ」の全貌が、10月6日、フィレンツェでの会見で明かされた。日本の雑誌媒体で唯一取材を認められた小誌は、トム・ハンクスが映画撮影以外に楽しんだものを聞き出した。
今作のオファーを受けた時のことを、ハンクスはこう回想する。
「フィレンツェの街を1カ月間歩き回り、おいしい食事をして、撮影をする。僕は、そんな話を断る間抜けじゃないよ(笑)」
たしかに彼は、食の面でもフィレンツェを満喫したようだ。ピッティ宮殿から徒歩10分のアッランティコ・リストロ・ディ・カンビで、名物のビステッカ(巨大Tボーンステーキ)にかじりついたのだ。
オーナーのステファノ・カンビ氏が、スマホの「証拠写真」を見せながら説明する。
「去年の5月に、トム・ハンクスは2回、ロン・ハワード監督は4回訪ねてきたね。トムは1回目、生ハムとモッツァレラチーズ、パッパ・ポモドーロ(トマトソースにパンを入れて煮込み、粥状にした料理)の後に、ステーキを食べた。2回目は、パッパ・ポモドーロの代わりにアーティチョークのトマトソースにしたけど、前菜とメインは同じ。ステーキは、2人で1.5キロ平らげたね」
巨大な肉を食らった効果か、精力的な作品に仕上がった。
週刊朝日 2016年11月4日号