話題のスマホゲーム「ポケモンGO」の配信が、日本でも7月22日に始まった。さっそく、各地でトラブルが続発している。
京都市の京都御所では、大学生が塀に近づいて侵入防止用の警報を鳴らした。宮城県の集合住宅では、中国籍の男性が敷地内に侵入して110番通報された。詐欺サイトや偽アプリも、続々と出現している。
ニュースにはならないが、道路や駅構内を歩きながらポケモンGOで遊ぶ人が増え、軽い衝突なども多発しているようだ。夏休みは始まったばかり。炎天下でポケモン採集に夢中になって熱中症になったり、夜間の繁華街を徘徊したりすることも心配だ。生徒や児童に向けて指導した、という小中学校もある。
ゲームの関連アイテムの入手などができる場所「ポケストップ」が、皇居や自衛隊施設内で発見されたという報告もある。日本に先がけて配信されたアメリカなどでは、交通事故や不法侵入、強盗などが発生した。日本でもこれから先、同様の事態が発生する可能性は高い。
ながらスマホの危険性を研究する愛知工科大学の小塚一宏教授は、海外で起こっているような事故は十分に起こりうると指摘する。
「位置情報とAR(拡張現実)機能を活用し、あたかも目の前の景色にポケモンが登場したかのように見えます。スマホに映し出された現実の世界を見ながらなので危なくないのではと思いそうですが、ポケモンを捕まえるほうに没入すると、現実の世界を歩いている意識が薄らいでしまう」
ポケモン好きの子どもたちは、こうした危険性がいっそう高くなる。
株式会社ポケモンなどは「トレーナーガイドライン」という文書を出した。ポケモンGOのルールやマナーを呼びかける内容だ。同社は「13歳未満のお子様は、保護者の許諾なくプレイできないように対応しております」と説明する。
政府も対応に動いた。
内閣サイバーセキュリティセンターは「ポケモントレーナーのみんなへおねがい♪」と題した注意喚起の文書を公表している。