沖縄は全国でも注目される選挙区に (c)朝日新聞社
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「途方もない逆風との戦いになってしまった」

 そう嘆くのは自民党沖縄県連の関係者。沖縄北方担当相で、自民現職の島尻安伊子氏(51)は、翁長雄志氏の支持勢力が擁立する元宜野湾市長で、革新系無所属の伊波洋一氏(64)と激突、事実上の一騎打ちとなる。

 島尻氏側の「逆風」とは、うるま市で起きた元米海兵隊員による20歳女性の殺人・強姦致死事件だ。県内の反基地世論が再び激高し、参院選にも大きな影響を与えているのだ。

 もともと島尻氏は、国政を目指す元民主党県連代表を夫に持つ主婦。しかし、2004年に自身が那覇市議に当選した。彼女に白羽の矢を立てて参院議員候補とし、自民党に引き入れたのが、くしくも那覇市長時代の翁長氏だった。

「普天間移設問題では、島尻氏ら自民党国会議員も党県連も“県外移設”を公約に掲げた。しかし、第2次安倍政権で辺野古移設容認に鞍替えさせられます。13年11月、石破茂幹事長(当時)との会談後の会見で、島尻氏ら県選出国会議員5人がうなだれながら座らされる光景は“平成の琉球処分”とまで言われました。以来、辺野古推進の旗を振り、いまや基地反対派に敵視される“ヒール役”になった」(地元紙記者)

 それでも昨秋に沖縄北方担当相に抜擢(ばってき)されてからは、政府の沖縄振興策を取り仕切る立場となり、保守系の首長や経済界に存在感を示すようになった。

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