舛添要一氏 (c)朝日新聞社
舛添要一氏 (c)朝日新聞社
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「給与を半分に」「湯河原の別荘を売却」「絵画を寄付」。公私混同の疑惑から逃れ、禊(みそぎ)を済ませたかったはずの舛添要一都知事。だが、辞職を求める声はやまず、おひざ元の自治体からも包囲網を敷かれる始末だ。

 東京都多摩地域の清瀬市議会は6月7日、「舛添都知事の辞職を求める意見書」を19人の市議の全会一致で可決した。反響の大きさを、議会事務局担当者はこう明かす。「ほかの区や市から、参考にしたいから意見書の内容を知りたいと、問い合わせが多くあります」

 意見書を提出した共産党市議の一人、原田ひろみ市議はいきさつをこう話す。

「街頭や駅前で演説をすると『舛添都知事をどうにかしてほしい』という声がすごくて。市民に怒りが広がっているのを感じました」

 提案した意見書に対し、自民、公明ら各会派の市議から、文言の修正や削除の要求はなかった。自民党の会派「清瀬自民クラブ」の市議は言う。「都知事の給与を半額にするからいいという問題ではない」

 同じく多摩地域の小金井市議会でも党派を超えて、舛添氏に辞任要求をつきつけた。10日、市議23人の全会一致で可決された。

 共産党の小金井市議、水上洋志氏はこう言った。

「政治資金規正法に抵触するのではないか。都民に説明責任を果たし、自らけじめをつけて辞職すべき」

 このほか調布市でも辞任を求める決議が可決し、町田市や日野市議会では政治資金の不正使用疑惑の徹底究明を求める決議が全会一致で可決。立川市議会には「公私混同の税金の使い方は、地方自治体首長の都民に奉仕するべき義務に反するものであり、立川市民及び立川市としても看過できない事件」と、陳情が提出される事態だ。

「決議や意見書は法的拘束力を持たないが、居座り続ける舛添氏への厳しい批判になる」(市議会関係者)

 一方、舛添氏が疑惑の払拭に白羽の矢を立てた「第三者の厳しい目」を持つ弁護士は、元東京地検特捜部副部長の佐々木善三氏らだったが、調査報告書の中身にも、厳しい目が向けられたままだ。

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