ネットワーク犯罪評論家・石川英治氏はこう警告する。
「年金情報の流出はいわゆる『標的型ウイルス』という巧妙に装われたメールで、これを防ぐのは難しい」
つい先週も、大阪府堺市会計室の課長補佐によって、市外郭団体の職員名簿など約1千件がネット上に流出、さらには市の全有権者にあたる約68万人分のデータを無断で持ち出していたことも判明した。
「行政機関よりも、民間企業からの情報流出のほうが懸念される。内部者による犯行も考えられるほか、外部からのハッキングの脅威もあるからだ。そもそも、中小零細企業で万全なセキュリティー対策を施すのは至難の業です」(石川氏)
※週刊朝日 2015年10月2日号より抜粋