弁護士河合弘之かわい・ひろゆき/1944年生まれ。東京大学法学部卒。企業弁護士として名を馳せるが、福島原発告訴団、大間原発差止訴訟弁護団、大飯・高浜原発差止仮処分弁護団などを率いる (c)朝日新聞社 @@写禁
弁護士
河合弘之

かわい・ひろゆき/1944年生まれ。東京大学法学部卒。企業弁護士として名を馳せるが、福島原発告訴団、大間原発差止訴訟弁護団、大飯・高浜原発差止仮処分弁護団などを率いる (c)朝日新聞社 @@写禁
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 九州電力の川内原発がいよいよ再稼働する。弁護団を率い、検察審査会で東京電力元会長らの強制起訴を勝ち取るなど、「リアル・リーガルハイ」と原子力ムラに恐れられる河合弘之弁護士を作家の大下英治氏が直撃した。

*  *  *

――小泉純一郎さんと連携する?

河合:赤坂の料理屋で僕が冗談半分で、来年の参院選挙に備え、『原発ゼロ』で新党を作ろうという案を出したのですが、今、国民の関心は安保法制などで、そのタイミングではない、となりました。僕が小泉さんに『川内の次に再稼働しそうなのは伊方原発(愛媛県)ですよ』と話したら、小泉さんは『よし、今度は松山市に乗り込もう。講演会をやるから一緒に行こう』と言い出した。その後、小泉さん側と何度か連絡を取り合い、9月16日、松山で講演会をやることに決まりました。

――ついに2人のタッグが実現するんですね。

河合:まだありますよ。10月には、小泉さん、細川護煕さんと北海道の函館へ行く予定です。『大間原発差止訴訟』の弁護団長を、僕が務めているからです。青森県下北郡大間町では、電源開発が大間原発建設を進めています。大間原発と函館市は最短でわずか23キロしか離れてないんですよ。

――函館市は昨年4月、建設中の大間原発に対して、国と電源開発を相手取り、建設差し止めの訴訟を東京地裁に起こしました。

河合:3人で函館市の工藤寿樹市長を激励してきます。

――朗報だったのは、福島第一原発の事故をめぐり、検察審査会が7月末、東電の勝俣恒久元会長(75)ら3人を、業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴するべきだという議決を公表したことです。昨年7月に検察審査会が「起訴相当」と議決したが、地検が不起訴として、今回は2度目の議決でした。審査を申し立てた「福島原発告訴団」の弁護団を率いた河合さんは、勝訴の自信はあったんですか。

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