女性初でしかも米国人での常務役員就任という目玉人事が一転、仰天人事に──。
4月にトヨタの常務役員、渉外・広報本部副本部長に就任したジュリー・ハンプ容疑者(55)が18日、麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕された。米国ミシガン州からハンプ容疑者宛てに送られた、ネックレスなどが入った小包に麻薬の成分を含む錠剤57錠が見つかったのだ。
トヨタ東京本社で19日に開かれた記者会見場には、200人以上の報道陣が殺到した。
会見で豊田章男社長は、
「今後の捜査を通じて、ハンプ氏に法を犯す意思がなかったということが明らかにされることを信じています。ハンプ氏は日本になじもうと努力していました」
などと終始かばう姿勢を見せた。
だが、就任から2カ月半が経つにもかかわらず、逮捕時は家族と離れ、東京・六本木の高級ホテルで一人暮らし。本誌記者が「日本になじもうとしていたのに、どうして六本木のホテルに住んでいたのか」と質問すると、章男社長はこう答えた。
「私も海外に赴任したときは3カ月間、ホテル住まいをしました。どこから通うか、不動産情報もわからない。数カ月間、ホテル住まいということはあり得ることだと思っております」