若者世代の選挙意識の実態は?
若者世代の選挙意識の実態は?
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 戦後70年守られた「専守防衛」を「戦える国」に一変させる“戦争法案”こと安全保障関連法案がついに閣議決定された。安倍政権は次なる野望、憲法改正へ向かって走りだした。そのツールとされるのが、今国会で審議が予定されている18歳選挙権だ。しかし、若者世代の選挙意識は? その実態をジャーナリストの桐島瞬氏がリポートする。

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 今国会で選挙権年齢の引き下げが実現すれば、来夏の参院選から18歳以上に選挙権が与えられる。各政党は新有権者の囲い込みに本腰を入れようとしているが、肝心の若者の政治意識は高いとはいえない。

 昨年12月の衆院選での20代の投票率は33%で年代別では最低。全体平均より20ポイント低いうえ、最も高い60代の半分以下だ。

 筆者が大手私大に通う学生約30人に意識調査をしたところ、55%が18歳選挙権のことを知っていたが、20歳以上で投票経験があるのは38%だった。

「マニフェストが守られず、政治に期待できない」(19歳、女性)、「政治家は裏で何をしているのかわからず、信用できない」(19歳、女性)など、根底には政治不信があるようだ。

 東洋大学の林大介助教(社会学)が言う。

「02年に福岡県北野町で行われた市町村合併構想に関する住民投票では、大人の投票率が70%、18歳以上の未成年は67%で差がほとんどなかった。自分たちの一票が地元の行く末を左右するとの意識が投票率を上げたからです。国政といった身近な距離から遠ざかる選挙だと、誰かがやってくれるという『お任せ民主主義』になりがちだが、そうしないことが大切です」

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